発達が気になる子どもたちの日常と臨床応用

日々の生活にある学びと明日から実践できる療育支援のヒント

小児診療における問診ってすごい。

先日、地域の療育センターでウチの長女の初診がありました。

 

ウチの子はこんな感じです↓↓

 

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まぁ普通にはおしゃべりもするし、基本的な生活自立度は高い方です。忘れ物や不注意傾向は強いとは思いますけど…。

 

一番の困り感は、癇癪持ち+こだわりやマイルールに伴い、情緒面が不安定になったり、急に学校に行き渋り出したり…些細なことがきっかけに負の循環が入りまくるタイプです。

 

 

とは言え、

…等の一次スクリーニングや困り感を客観的に数値にしても、可能性が強いと判断するようなCutoff ポイントClinical criteria(臨床判断基準)には入りません。

 

となると、初診においてやはり成育歴家族歴等基本情報や本人/保護者への「問診」が大事になります。

 

私も一応、専門職ですから「問診」は通常業務の一部です。しかしながら、第三者的視点で主治医が臨床推論しながら「問診」をしてるのを見て、普通にすごいと思ってしまいました笑。

 

どこに視点をもって診察に行ってるんや!と思われますが、子どもに質問したり、色々と会話を展開させることって意外と難しいのです。

 

勿論、DSM-5とかの項目や臨床症状に沿って、色々と確認しているんですけど、雰囲気作りや言葉選び、質問の手順とか…もうちょい核心ついていくかと思いきや、「へ~、そうなんだね、なるほど」と傾聴/同調してみたり、「じゃあ、その時はどうするの?」とちょっと子どもの反応を待ってみたり…

 

ほうほう…

「そうやって、子どもと駆け引きするのか…」と普通に勉強してました笑。

 

まぁ初診の内容は、また後日にでも書きます笑。

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高機能自閉症スペクトラム・スクリーニング質問紙(ASSQ)を用いた他己紹介(長女)

診察WEEKとなり、色々と評価/アセスメントが必要な時期になっています。

 

その評価/アセスメントを用いて、他己紹介でもしましょう。

まぁあまり症状や行動の本質は捉えていないかと思いますが、せっかく回答したので解釈を含めてまとめてみます。

 

 

今日は、なかなか感情の起伏が激しい長女(小学生高学年)の話です。

今まで療育センター等の医療機関にはつながっていませんでしたが、まぁ気になる人ですし、特性ありありのTWINS兄弟とのASD Sibling」になります。

 

となれば…

何らかの要素はある/持ってるだろう…みたいな感じです。

 

スクールソーシャルワーカーや心の相談室?みたいなとこで定期的なカウンセリングは受けていましたが、医療機関には受診していませんでした。

 

初診を受けるきっかけは、学校への行き渋りからこじれていった…みたいな感じですかね。

 

元々ちょっとしたこだわりや感情の起伏は激しいタイプだったので、色々と重なり、子どもなりに学校や保護者の対応に納得がいかなったのかなぁ…と。

 

保護者の対応としては、反省点も今思えばありますが、その都度ウチの嫁さんとアセスメントしつつ、対応を工夫することでだいぶましになってきた現状です。

 

それでも学校と子どもの関係性が今一つだったので、医療機関を受診して、もうちょっと対応を一緒に考えてもらえる材料を増やしたいという気持ちです。

 

で、今回は…

高機能自閉症スペクトラム・スクリーニング質問紙(ASSQ)に回答したので、解釈を含めてまとめてみます。

 

ASSQ-Rは,高機能自閉症アスペルガー症候群など,知的障害のない自閉症スペクトラム障害の医学的な診断を意図したものではなく,障害の可能性がある7歳から16歳の子どもをスクリーニングするための親評定あるいは教師評定による尺度である。社会的相互作用を考慮したトピックスに関連する11項目,コミュニケーションの問題に関連する6項目,限定された興味や行動あるいは繰り返しの行動に関連する5項目,運動面の不器用さ等に関連する5項目の27項目からなる.

出典:井伊智子・林恵津子・他(2003)高機能自閉症スペクトラム・スクリーニング質問紙(ASSQ)について.自閉症児・ADHD児における社会的障害の特微と教育的支援に関する研究.国立特殊教育総合研究所 pp39-45.

 

なのですが、少しデータも古いので勝手にアップデートしつつ解釈します笑。

主に参考にしたのは、以下の論文です↓↓

 

ASSQ日本語版の心理測定学的特性の検証と短縮版の開発
伊藤 大幸, 松本 かおり, 髙柳 伸哉, 原田 新, 大嶽 さと子, 望月 直人, 中島 俊思, 野田 航, 田中 善大, 辻井 正次
心理学研究 2014年 85 巻 3 号 304-312

DOI:http:// https://doi.org/10.4992/jjpsy.85.13213

 

ASSQの因子分析により、

  • 独自の興味
  • 社会性
  • 友人関係
  • 癖・こだわり

の4因子構造から成ることがわかりました。

 

しかしながら、短縮版の作成にあたっては種々の解析により「癖・こだわり」の項目は、他の3下位尺度に含有されていると判定され、除外されています。

 

最終的には11項目からなる「ASSQ短縮版」が作成されました。

 

で…

ASSQ短縮版を基に採点していくと、ウチの長女の合計点は「1点」です。

ちなみに27項目版で「6点」、より項目の信頼性を高めた22項目版で「4点」です。

 

ASSQ短縮版の

一次スクリーニングとしてのCutoffポイントは「5点」であり、感度 .936特異度 .818です。

ASDの疑いが強いと判断するには「12点」感度 .474特異度 .977とする必要があります。

 

てなわけで、検査上はASD的な要素は低いと判断するのかな??

どちらかというと、不安や気分、神経症的な気質なのかぁと思いつつ…。この辺りが私はあまり専門ではないので、医療機関にもつながっておきたいとこですね。

 

そんな他己紹介でした。

他のメンバーこちら↓↓

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診察WEEKが始まりました。

今週は、かかりつけの療育センター及び主治医の先生との診察がたくさん入ってます。

 

子ども4人分の診察予約や親の仕事の勤務調整がなかなか難しい…。

 

 

まぁ何を話しに行くか…みたいなことですけど、以下は私見です。

 

勿論、「あんなことやこんなことに困ってます…」みたいな話もします笑。若干、保護者のストレス発散的な要素ですかね笑。

 

幸いにも先生も「うん、うん、ねー、そうだよね~」と傾聴して下さる方なので、とてもありがたいです。

 

やっぱり診察の中で大事にしているのは、

「療育支援の方針と地域や各教育機関等との連携をどのように図っていくか?」だと思います。

 

検査結果や日々の生活/学習場面と照らし合わせながら、

「この結果のとこは、学校の先生にも理解してもらっておきましょう」

「読み書きのとこは、もうちょっと詳しく検査しておこう」

「そこまで、しんどそうなら薬もありかも…」

とか、そんな話が多いですね。

 

保護者視点になりすぎると子どもへの「期待」「焦り/不安」とか色々な要素が入りすぎてしまうので、できるだけ医学的検査・精神神経発達検査等の客観的なデータを基に話をしています。

 

地域や各教育機関等との連携を図る上でも、客観的なデータや主治医からのコメント/意見書が必要な場合が多いので…。

 

また色々と話を聞いてもらって、今後の療育支援の方針家庭連携地域連携等々のポイントなど教えてもらいに行こうと思います。

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ペンケース選びも「目的/役割の明確化」と「物理的環境の構造化」が役に立つ

勝手にシリーズ化されている??

 

ニーズはないと思いますけど、何かのお役に立てれば…。

 

前回の記事はこちら↓↓

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ウチのTWINS弟さんの「ペンケース」が少し前に寿命を迎えた?のかマグネット式で開け閉めする箇所が緩くなってしまいました。

 

1年生から使用していた「箱タイプ」で、十分に役目を果たしたように思います。

 

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さて…

低学年時によく使用する「箱タイプ」のペンケースは、まさに「目的/役割の明確化」「物理的環境の構造化」の機能が溢れています。

 

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出典:クツワ 筆箱 マグネット筆入 1ドア 黒 CY017B

*イメージです。

 

  • 鉛筆を置く場所・方向・数が明確になっている。
  • 消しゴムを置くスペースが確保されている。
  • 開閉は一方向で操作が簡易である。
  • シンプルなデザインで不要な刺激・情報が入らない…等々。

 

まぁ高学年にもなるし、自分の好きなキャラ/形・タイプなり、ブランドにしてみても良いかなーなんて思っていたら、びっくりするくらい無頓着で…

「今のままでいい…使いやすいし。」

「……」

「いやいや、お兄さん…もうマグネットのとこ壊れてますから」と…本人に説明したら理解はしたようで、何かの付録?についてたようなシンプルな「ファスナーポーチ型」を使い始めました。

 

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出典:adidas エナメル ペンケース 筆箱 ポーチ スポーツ ブランド

*イメージです。

 

さてさて、どんなもんかなぁ~…と行動観察してみました。

ABC分析っぽく書いてみよう笑。

ここでの「標的行動」は、とりあえず一つ挙げるならば「鉛筆を削るなどの準備行動」

です。

 

A(Antecedent:先行事象)

  • 容量が大きくなり、無駄に?名前ペンやらシャーペンを入れてしまい、複数の情報に溢れてしまう
  • ペンケースの内部や全体像が見えにくい

B(Behavior:行動)

  • ペンケースをひっくり返して、とりあえず中身を全部出す…(??)

C(Consequence:後続事象)

  • 鉛筆やシャーペン、定規などが机等に散乱し、物がなくなる…
  • 物を出し入れしたりと、作業に時間が掛かる…

 

「はい、残念ながら却下です!!」

「こちらこそ、新しいのに変えようなんて言ってすいませんでした!!」

という感じです笑。

 

同じもの/タイプを購入するのもありかと思いますが、高学年になり、先々や社会通念上のことも考えると、「新しいのを購入しよう」となりました。

 

一応、本人にも「なぜそのような行動になるのか(ペンケースをひっくり返して、とりあえず中身を全部出す)」を聞いてみました。

 

案の定、「え?だってパッと見えんもん(取りたい物が)」だそうです。

机/床に散乱させて、もっと見えにくい/探しにくいだろう!とつっこみたいけど我慢…。

ペンケース内の3Dから探すより「机/床」という2Dの平面空間/平面図が捉えやすいんでしょうかね。

 

ここからは、ウチの役割分担です。

わたし:行動/作業分析とその問題事象に対する統合と解釈

嫁さん:特性に応じた物品探し及び環境調整(物理的環境の構造化)

 

今回は、ウチの使用しているのを見つけました笑。

 

 

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出典:ソニック ペンケース スマ・スタ 立つペンケース ブルー FD-7041-B

 

まぁ全体像は見えやすいかな…と。鉛筆等の出し入れもスムーズになりました。一応、本人の希望で「省スペース」ということで「ペンスタンド型」を採用です。

 

ついでに、悩んだ商品は↓↓

 

 

2017年度のグッドデザイン賞にも選ばれています。

www.g-mark.org

 

「名前/ブランド」に弱いタイプなので、グッドデザイン賞受賞」と書いていると惹かれますね笑。

ウチは「容量」の問題で、「スマ・スタ 立つペンケース」にしました。

 

何事も色々と考えてみるもんだなぁ~と思いました。

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リコーダーが変な「ピーピー」音を奏でるので、コレを付けました。

小学3年生くらいになると音楽の授業で「リコーダー」が始まります。

 

意外と?「きれいな音を出す」のは難しいですよね。

 

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ウチの不器用さんTWINS兄は、ずいぶん苦戦していましたよ笑。

 

自宅で一生懸命に練習してくれるのですが、私と嫁さんは笑いをこらえるのに必死でしたわ笑。「笑ってはいけないリコーダー練習」です…。

 

楽譜はバッチリ覚えて、音孔を押さえる運指表?も完璧なのですが、「音孔から空気が抜けている」または「息が強すぎる」のか…まともに音が出ていませんでした。

 

ウチは、「楽に/楽しくできる方が良いやん」というスタイルなので、何かないかなぁ~と探してみました。

 

で…コレです!!

アイディア・パーク ふえピタ ソプラノリコーダー用演奏補助シール

 

まぁ音孔のとこにシールみたいなのを貼るだけです。

 

さてさて…「何ということでしょう!」

 

あんまり変わりませんww。

 

そうなんです。ウチのTWINS兄は、「指の押さえ方」の問題ではなく、息が強すぎて「1オクターブ上の倍音で「ピーピー」音を奏でているのです笑。

二重奏や合奏における専門的?な用語で「オクターブユニゾンだそうですww。

 

最後まで「息遣い」の運動学習は難しかったですが、本人は楽しそうに奏でて?いたので良しとしました笑。

 

一見の価値あり??

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WISC-Ⅳの解釈をしながら他己紹介(TWINS弟さん)

ウチのメンバー紹介をちゃんとしていないので、少しずつ書いていきます。

 

前回は、末っ子くんの他己紹介をしました↓↓

developmental-pt.hatenablog.com

 

本日は、TWINS弟さん。小学校の高学年になりました。

特性要素だけで言えば、ウチの「エース」ですね!!

 

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まぁずいぶん成長したと思います…知的・認知機能的には。

 

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おー、凸凹がかなり少なくなっています。

以前は、「VCI」と「WMI」が低く、合成得点や下位検査評価点の差も大きく、信頼性が微妙なとこでした。

 

とりあえず、解釈の順番です。

  1. 合成得点の最高点と最低点を比較し、23点以上の差がないことを確認しよう。110-93=17(FSIQの信頼性あり)
  2. 言語理解(VCI)と知覚推理(PRI)の差を比較し、23点以上の差がないことを確認しよう。95-93=2(一般知的能力指標:GAIの信頼性あり)
  3. 合成得点間の下位検査評価点の最高点と最低点の差が5点以上ないか確認しよう。VCIとWMIの下位検査評価点内で5-6点の差があり。

 

重箱の隅をつつく?と下位検査評価点でVCIの「理解」が(7)、PRIの「絵の概念」が(7)、「絵の完成」が(8)、WMIの「数唱」が(8)という感じです。

 

VCIの「理解」の低さは、「常識力の低さ」「興味・関心の偏り」の可能性を表すことが多いです。

加えて、PRIの「絵の概念、絵の完成」の低さは、視覚情報で抽象的な推論をする力を表し、「他者視点能力」の困難さと考えられます。

後は、WMIの「数唱」が(8)で「語音整列」が(10)で微妙な差ですけど、「数唱<語音整列」のタイプは、興味のあることには能力/パフォーマンスを発揮することが多いです。

 

下位検査評価点の解釈は、びっくりするくらい当たっています笑。

 

「強さ」と「弱さ」の解釈では、きれいに差が出ませんでしたが、「PSI」はどうやら得意な能力のようです。

「単純な視覚情報を素早く正確に、順序良く処理、あるいは識別する力:手を使った事務処理や作業の力」ですね。

 

要するに「マイペースに決まったことを作業する」のが得意なのです。

クリアファイルの話とぴったりですわ笑。

 

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まぁ知的・認知機能的に高いから日常生活上の自立度も高いとは限りません。

その辺りは、「Vineland-II 適応行動尺度」の結果も含めて考察したいと思います。

 

長くなるので、ここまで…。ただ眠いだけww。

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クリアファイルにも「目的/役割の明確化」と「物理的環境の構造化」

学校からのプリント配布物や宿題プリントなど多くて、管理が大変ですよね…。

 

ウチのTWINS兄弟は、もう小学校の高学年です。

 

低学年時は、一緒に連絡帳を見て、教科書等の忘れ物がないかとか確認していましたが…それでもプリントは見るも無残にぐしゃぐしゃになり、手先が不器用な彼らにプリントをまっすぐに入れたり、先生の話を聞きつつ、他の作業を伴う複数の同時処理には困難さがあります。

 

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とある、参観日の帰りの会の状況を行動観察してみました。

 

  • 先生 or 前の友達からプリント配られる
  • とりあえず、そのプリントを見る/読む
  • 後ろから「はやくまわせ」的なことを言われるww
  • まだ、そのプリントを見続ける…
  • 学校用の簡易なジッパー付きクリアファイルに入れようとするが、本人なりの入れる順番があるのか、他の物を出したり入れたりと時間がかかる
  • 次のプリントが前から配られる
  • 前の作業が一旦止まり、新しいプリントを見る/読む
  • そうこうしている内に、先生の話を聞く時間となり、作業を止める必要がある。*それでも読み続けてましたけどww
  • 帰りの挨拶が始まり、みんなさっさと帰っていく…
  • みんなが帰るので、とりあえず手元に見える分だけガサガサとクリアファイルに入れて、教室を出る…。

 

「はい、忘れ物、ぐしゃぐしゃのプリント配布物の完成です!!」

 

自立した行動の獲得には、何が必要かウチの嫁さんと考えました。

 

「本人なりの入れる順番があるのか、他の物を出したり入れたりと時間がかかる」

この行動はフレーミング?すれば、

「入れる順番や場所が決まっていれば、丁寧に作業をすることができる!!」

 

いや、ポジティブ過ぎやろ!?と…つっこみたくはなりますが、そう考えていくしかないのです笑。

 

で、文房具屋さんに行って色々なクリアファイルを探して来ました。

子どもさんの特性にもよりますけど、ウチは「ホルダーインタイプ」「ドキュメントファイルタイプ」が一緒になっているのが使いやすかったです。

 

この場所/付箋には、「連絡帳、宿題、提出するもの」等のシールで視覚的な配慮(注意喚起)をすることで、「どこに/なにを/どのように」の作業がスムーズになるようです。

 

まぁ一例の物品を挙げておきます。実際にお店で見て触って、使い心地を確認することをお勧めします。

 

 

探したけど、ウチの使ってるのはよくわかりませんでした…。

 

 

この2つが上手く合わさった良い感じのがあったのです笑。

情報が曖昧ですいません。

 

何をするにも「目的/役割の明確化」と「物理的環境の構造化」は大事です。

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やっぱり「読み書き」が気になるから簡単なスクリーニングしてみよう!

他己紹介では、まだ末っ子7歳児しか登場していません笑。

 

まぁその内、みんなのことも書きます…。

 

前回の記事はこちら↓↓

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SDQを用いて、彼の特徴を書いてみました。

「多動/不注意」「総合的困難さ」が気になるポイントではありますが、まぁ言うてもそれなりに学校生活は楽しめています。

 

詳細は、また後日にでも書きますが、

「Wechsler Intelligence Scale for Children-Fourth Edition:WISC-Ⅳ」の結果から良くも悪くも?通常級(交流級)に在籍しています。

 

まぁあるあるですよね…。

情緒・行動面<学習面の不安があったのですが、なかなか申請/希望は通らないものです。

 

で、ちゃんと今の学習状況や読み書きの程度を把握していこうという感じです。

あくまでスクリーニング検査ですので、他の検査等を用いた総合的な判断が必要です。

 

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以下の論文を参考にさせて頂きました。

読み書きにつまずきを示す小児の臨床症状とひらがな音読能力の関連
—発達性読み書き障害診断における症状チェックリストの有用性—
北 洋輔, 小林 朋佳・他:脳と発達 42 巻 (2010) 6 号

詳細はオープンアクセスなので読んでみてください。

 

スクリーニングのポイントは「読字/書字」をそれぞれ15項目ずつの設問に回答していきます。

一応、発達性読み書き障害(developmental dyslexia : DD)を弁別するカットオフポイントは、15項目中7項目(感度71%,特異度85%)とされています。

加えて、種々のひらがな音読検査課題「2つ以上」「異常」である場合に「DD」 である可能性が非常に高いと判断することができます(北ら2010)。

 

とりあえず、「読み書きに関する臨床症状のチェックリスト」は…

  • 読字:12?/15
  • 書字:10?/15
    *まだ小2なので習っている漢字も少なく、「漢字の誤り」の設問はちょっと判断が難しい。そもそもそれ以前の設問で高得点ですけど笑。

研究対象は平均学年4年生(SD±1.7年)となっているので、ちょっと解釈には注意が必要です。

まぁ「読みの困難性(特に逐次読み)」「読んだ内容の理解のできにくさ」は本人もしんどそうな感じなので、勉強がイヤにならないようにしてあげたいなぁと思います。

 

小1の1学期の段階で、

「今日は国語と算数があるから学校イヤ!」っていう人なので…。

 

「学校で何が好き?」の問いには

即答で「体育と給食」と答える人です笑。

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「早起きは三文の徳」に繋げる「洗濯のお手伝い」

日の出も早くなり、起きる頃には明るくなってきましたね。

 

ウチの小学生たちも6時頃には目が覚めることも増えてきました。

で…朝からスマホipadを見る…結局、着替えるの遅くなる、いつもの登校時間…どうも効率が悪い(スクリーンタイムやらアプリ制限でNEWSとかだけ見れます笑)。

 

何とか新しい行動パターンを作れないか…と。

で、冬期はお休みにしていた「洗濯のお手伝い」を春に伴い再開しました。

 

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まぁ普通に「えー、なんでー」となりますわ。

しかしながら、目的/役割そして何よりも「ご褒美(報酬)」に反応する方々ですので、何を「ご褒美(報酬)」にするのか一緒に考えました。

 

何もするにも利他的精神ではなく、利己的精神です笑。

 

今子どもたちがハマっているスマホのゲームアプリ『Pokémon UNITE』で手を打ちました(*私が報酬用にダウンロードしてるだけ)。

 

www.pokemonunite.jp

 

朝からゲーム??と思いますど、今の子どもたち?ウチだけ?かわかりませんが、5-10分くらいできるのが良いみたいです。

 

一回のユナイトバトルの「クイックバトル」とやらが「5分間」のゲームなので、「始まり/終わり」が明確になっていて、保護者としてもありがたい。

 

「なんということでしょう…」

 

だらだらしていた服の着替えやら朝の準備をせっせと進めているではありませんか笑。

ついでに「洗濯のお手伝い」もなんやかんやでやってくれるようになりました。

 

しかしながら、利己的精神しかありませんから、「オレが靴下やる!」とか何とかケンカしながら簡単な衣服しか干そうとしません…。

 

はい、ここで「目的/役割」の明確化です。

TWINS兄弟はシャツとタオル、ズボン、末っ子くんは靴下/ズボンなど発達年齢に応じた課題を提供しないと作業は進みません。

 

ルール等が決まってしまうと皆さんマイペースに作業ができます笑。

 

で、みんなで朝から5分ずつゲームして元気に登校してくれるわけです。

どこに「三文の徳」があったのでしょうか??

  1. 子どもは朝からゲームの時間が増える
  2. 私が毎朝干していた洗濯作業が減る
  3. Priceless…

そもそも「洗濯のお手伝い」のスキルを身につけるなら以下の本がおすすめですよ。

 

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注)「もうすぐ着くよ」は正確にはまだ「着いていません」。

たまには、日常のあるある行動を書いておきます。

 

とある塾帰り…

ウチのTWINS兄弟から「終わったから迎えにきて」とメール連絡あり。

 

わたし「了解です。行きます。」

 

車で10分くらいの距離なので、「もうすぐ着くよ」と…あえて早めに連絡しておきました。

だいたい「着いたよ」って連絡しても準備/片付けやらに時間のかかる人たちなので、10分前に連絡しても余裕があるくらいです笑。

 

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ここまで書いたら、わかるとは思うのですが…

上記の「もうすぐ着くよ」の文面では、彼らからすれば「まだ着いていない」という解釈です。

The字義通りの解釈です。

 

まぁ待たされて当たり前の話です笑。

 

案の定、彼らに聞いたら「だって着いたって書いてないやん」とのこと。

おっしゃる通り…。

 

正解は…

「10分経ったら外に出てください」

「着いたので外に出てください」

…とかでしょうね。

 

ついつい普通に?メールしてしまうんですよね。普通に?ってなに?って話ですが…。

まぁわたしが悪いんですけどね…嫁さんには「あんたは、まだまだあまいね。」とあしらわれました…とさ。

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ちょっとした悩み事なら解決できるかも??「個性に合わせた多様な子育て」を 応援するアプリ:TOIRO

近年は「発達」「子育て」に関する情報に溢れ、自分の判断基準すら揺らいでしまうかもしれません。

 

私はできるだけ信頼できる情報源を探すようにしています。

 

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個人的/専門的にみても「発達」「子育て」に関する考え方に共感ができます。

 

「個性に合わせた多様な子育て」というアプリのコンセプトが本当にしっくりきますね。

 

日々の療育支援における「家族支援」保育所等訪問支援」でも活用させていただいています。

 

興味のある方は、ぜひダウンロードしてみてください!

 

toiroapp.com

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我が家のスポーツ事情と考え方(練習妄想-実践編)

まだこのネタ書きますか??

 

「実践編」まで書きたいんですけど、何事も「段階的に-スモールステップ」が大事ですよ!!

 

過去の内容も要check!!

我が家のスポーツ事情と考え方(入部編) - 発達が気になる子どもたちの日常と臨床応用

我が家のスポーツ事情と考え方(練習妄想編) - 発達が気になる子どもたちの日常と臨床応用

 

今日は「練習妄想編」から「練習妄想-実践編」です笑。

ただの造語なんですけど、「練習の妄想をしつつ、少し実践的な野球のルールや体の動きを学ぶ」という視点です。

 

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勿論、野球クラブの練習は行ってるんですよ。+αで何をやっていくか…です。

 

先ずは

  • 野球のルールや基本的な身体の動きは漫画で学ぼう!

以下の本(シリーズ)は、かなり読み込んでくれました笑。

 

 

野球アニメ<漫画派でしたね、ウチは。

 

次に、

  • 実践は指からでOK!!

 

「練習妄想-実践編」に欠かせないアイテムです。

 

 

また「ゲーム」しかも「Nintendo Wiiです!!

さらに「2007年度版」です。

MLBで大活躍した/している日本人プレーヤーを使い放題です笑。

 

この「ゲーム」のおかげで「野球のルール」は、かなり覚えました。

 

ヒトから言語聴覚を用いて教わるよりも、本や機器などのデバイスから視覚的/体験的に教わる方が彼らにはスッと入るんですよ。

 

何より興味/関心がないと話も内容も入ってこないのです。

興味/関心を持てることは何か、彼らにとって「ご褒美(報酬)」は何か…を考えないといけないなぁと思います…自戒を込めて。

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「ゲーム」と言えば、「ゲーム」されど「ゲーム≒療育支援」

「ゲーム」と言えば、「ゲーム」されど「ゲーム≒療育支援」

 

どんなタイトル??と思いますけど、気にしないで下さい。

 

前回、「ゲーム」の話が出たので、ついでにもう一つ書いてみようと思います。

 

こちらもどうぞ↓↓

developmental-pt.hatenablog.com

 

ウチのおすすめ「ゲーム」は…

あえての「Nintendo  Wiiです!!

 

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「ゲーム≒療育支援」だと思っています。

Wii-rehabilitation」って言葉があるくらいで、様々な臨床研究が実施され、効果的介入の一つであると定義されています。

 

近年では、発達性協調運動症(DCD)児「運動の不器用さ/ぎこちなさ」に対する療育支援の一つとして実施されることも多いのです。

 

Wii training versus non-Wii task-specific training on motor learning in children with developmental coordination disorder: A randomized controlled trial
Jorge Lopes Cavalcante Neto, Bert Steenbergen et al. Annals of Physical and Rehabilitation Medicine Volume 64, Issue 2, March 2021

https://doi.org/10.1016/j.rehab.2020.03.013

 

先ず大事なポイントは、

  1. 運動の初期導入としてモチベーションの維持・向上に有効である。
  2. ゲームの内容/課題に応じた運動スキルやバランスが向上する。
  3. 直接的な介入と比較すると効果/改善は低くなるが、一定の効果/改善は見込める。
  4. 何より「運動することが楽しい」と思える…etc。

 

ざっと過去の論文で報告されている点を列挙してみました。

 

いわゆる「体育」の授業として、「縄跳び、マット運動、跳び箱」などのスキル習得に対応するのは、少し難しいかもしれません。

 

運動の基本となる「手先の巧緻性」「ボールスキル(投球/捕球)」「バランス(立位バランス、ジャンプ)」のような項目/領域が向上するイメージでしょうか。

 

私は、やはり

何より「運動することが楽しい」と思える…という点に尽きると思います。

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ウチの子どものゲーム事情…

この問題に困らないご家庭はないんじゃないかと思います。

 

ウチの子どものゲーム事情について…

とりあえず、うちの持ってるゲーム機器は

 

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持ちすぎやろ…と、つっこみたくなるのですが、結婚前とか子どもが生まれる前に持ってた機器がほとんどです。

 

Switchは、コロナ禍で緊急事態宣言が出ていた時くらいに、嫁さんがどうしても「あつ森:あつまれ どうぶつの森」したい…と買いました笑。

 

 

数か月やってましたが、めんどくさがりの嫁さんは、「素材集めが…」とか言い始め、結局、「ポケ森:どうぶつの森アプリ/ポケットキャンプ」に心変わりしてました笑。

 

で、子どもたちに使用許可が出ている or ゲーム機器の存在を知っているのは、基本的にNintendo Wiiのみです。

 

一応、フィットネス系パーティーゲームのゲームを家族みんなでしよう!ってのがウチのゲームコンセプトです笑。

 

なので、Wii Fit」と「Wii balance board」は大活躍です。

 

 

後は、これ↓↓。

 

Will SportsとかWii Resortなんかも今やっても楽しいです。

 

「みんなで遊ぶ」と決めてしまえば、少しは気持ちも楽かなぁと思っています。

勿論、子どもたちだけで遊ぶことがほとんどですけど…。

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どうしても「ランドセル」以外の物は持ちたくない…ならコレはいかがでしょうか。

ウチのTWINS兄弟さんが小学1年生になって間もなく、

「ランドセル以外は持たん」みたいな「こだわり?」を言い始めました。

 

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「重たいからイヤ、持ちにくい、めんどくさい」とか色々と言い始めて、給食袋や体操服、水筒などを学校に忘れまくってきたり、そもそも家から持って行かない…みたいな暴挙に出るわけです笑。

 

「こだわり」というか「不注意」の要素もあると思うのですが、どうしようか嫁さんと考えました。

 

ランドセル横に「フック」はありますが、なんだか「だら~ん」とするし、ぶらぶらして動きにくい感じ…。

 

で、我が家で活躍したのは以下のような商品でした↓↓

色々と新商品が出ているみたいですし、私の記憶も定かではありません笑。

 

 

同じ商品かは分かりませんが、とにかく「手ぶら」にするための唯一の手段です笑。

確か、Benesseから出ている商品やったと思うのですが、今確認すると以下のような商品になってました。

 

「新わすれナイン」

イオンとベネッセが共同で開発したランドセル「新わすれナイン」の評判・機能まとめ│イオンマスター

サイドポーチだけで購入できたような記憶があるのですが、今は無理?みたいです…。

 

しかしながら、お陰様で?左右のサイドポーチもパンパンにして登下校してくれるようになりました笑。

 

デメリットは、気にするほどのことでもないことばかりです笑。

 

  • ちょっと好奇な目で見られる(理由/用途を知ると賛同派が多数??)
  • せっかくのかっこいい/かわいい刺繍やステッチが隠れること

 

我が家では、大好評のため子ども 4名 全員装着 です!!

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